童趣経済—Kidulting経済

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任の方、中国出張が多い方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【童趣経済—Kidulting経済】

「Kidult」は新しく登場した混成語で、「Kid(子供)」と「Adult(大人)」から成り立っています。外見上はすでに大人ですが、心の中では成長したくない(あるいは少なくとも大人のように振る舞いたくない)人々を指します。彼らは、アニメ、玩具、漫画、ディズニー映画などの子供向けエンターテインメントをより好む傾向があります。

 Kidulting経済は、「大人子供経済」あるいは「大人童心経済」とも呼ばれ、 大人が子供時代の要素や趣味的体験、実用性のない消費に対する需要を中心に生まれた経済現象を指します。

  中国では今、このような言葉が流行っている。「成人有成人自己的阿贝贝(ā bèi bei) / 大人には大人の「アベベ」がある」。「阿贝贝」はネット用語で、子供が長期的に依存する安心グッズを指し、長く使い続けるタオル、毛布、ぬいぐるみなどを含みます。大人にも、子どもとは違った形ではあるものの、自分だけの「安心できるもの」や「癒しグッズ」があります。例えば、小さな置物や好きなぬいぐるみなど、ストレスを和らげたり、安心感や心の満足感を得たりするためのものがあります。

 「内巻」や若者の結婚・恋愛観の変化に伴い、孤独と不安が時代の基調となっています。童心グッズはまさにこの傾向に応えたものであり、購入者の心情には一種の「子供時代の補償心理」が潜んでいます。 

 大人気なLabubuから、ふわふわで癒されるJellycatのアイテムまで、玩具はもはや子どもだけのものではありません。熱狂的なIPトイ・カルチャーは、玩具の境界と未来を再定義しつつあります。

 甘粛博物館が所蔵する銅馬の文物を「緑の馬」のぬいぐるみにしたところ、ネットで話題となりました。

 

「童趣経済」は、社会が多様なライフスタイルを受け入れる姿勢を反映しています。大人が可愛いものへの愛着を公に示すことは、社会の進歩の表れです。童心は幼稚さではなく、複雑な世界の中で純真さを保つ場所であり、若者にとって自分をリラックスさせる心の在り方のひとつです。

 

 

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