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おすすめ中国語映画【向日葵】

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国語学習者にお勧めの中国映画をご紹介します。映画を見ることで中国に対する歴史や文化などの理解が深まるとともに日常的に使える中国語表現をたくさん学ぶことができます。気になる映画はぜひチェックしてみてください。

 

中国についてよく分かる傑作映画10

社会問題・都市と地方・生活様式の違い

今回は主に、文化大革命以降の歴史、社会問題、現代中国の生活様式や食文化の違いに関する映画をご紹介いたします。急速に発展を遂げた現代の中国を知る上で、文化大革命以降の歴史は非常に重要です。

また社会問題では、現代において非常に身近で複雑なテーマを扱った映画をご紹介させていただきます。時には目を覆いたくなるような場面もございますが、ぜひ最後までご覧下さい。

【向日葵:2005年】(Xiàngrìkuí)

2005年製作/132分/中国
邦題: 胡同のひまわり

サンセバスチャン映画祭(2005)最優秀監督賞、最優秀撮影賞

監督:张杨(Zhāngyáng)
主演:张凡(Zhāng fán)、高歌(Gāogē)、王海地(Wáng hǎidì)、孙海英(Sūnhǎiyīng)、陈冲(Chénchōng)

 

文化大革命後の1976年から1999年までの30年間を描いた、父と子の物語です。
この映画では、1976年の父と子の再会、1987年の父と子の確執、そして1999年の父と子の現在の三幕に渡って、構成されています。

北京の下町、胡同で、6年の強制労働から帰ってきた父と、9歳になった息子、张向阳(Zhāngxiàngyáng)は再会しますが、6年も離れていた向阳にとって、父を父として受け入れるのは、簡単なものではありません。
また父もそんな向阳との関わり方が分かりません。
そんな中、父は画家としての才能を向阳に見出し、その才能を開花させることが、息子の幸せだと信じるようになります。
下放先の過酷な環境で怪我をし画家としての生命を絶たれてしまった父にとって、向阳の才能に対する思い入れは、ある意味常軌を逸していました。
まさに向阳を画家にさせることが、自分の使命とまで思うようになります。
遊びや、時には友達と会うことさえも制限させられながら、向阳は絵を書かせ続けられますが、次第に絵や父に対して反抗心を募らせます。
ついにはわざと手を怪我することで、絵を書くことから逃れようとまでします。
1987年向阳が20歳を迎えた頃、美大に通うために塾に通わされている向阳の願いは、父から逃れることでした。
友人と一緒に広州へ逃れようと画策しますが、失敗します。
さらには向阳の知らないところで、恋人との関係にまで、父が関与していたことが発覚します。
父にとっては、全てが向阳のためでしたが、父と子の確執は深まるばかりでした。

1999年、向阳32歳。
父に反抗しながらも、絵を書き続けた向阳と父のその後は、まさに涙なしには見られません。

この映画の背景にある胡同の街並みからは、現在中国で問題となっている再開発による取り壊しの過程が伺えます。
胡同での描写は、幼い頃、胡同に住んでいた監督自らの経験や記憶に基づいて、生活の細部などが再現されているようです。
胡同の街並みの変化から、再開発によって失ってしまったのは、住まいだけではないことがよく分かります。
取り壊され、瓦礫となってしまった箇所をいくつも通り過ぎ、ようやく着く、かつて住んでいた場所。
ご近所が皆親しく、まるで一つの家族のようだった街の風景は、もうどこにもありません。
再開発は、その街独特の文化や、ご近所関係まで取り去ってしまいました。
この胡同の描写からは、便利だけれども人と人との関係が疎遠になってしまった現代の中国の暮らしについて考えさせられます。

 

『向日葵』予告編

 

 

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