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池袋中国語コラム 中国新一線都市紹介~蘇州~

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任や出張などビジネス向けの方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【東洋のベニス:蘇州】

古より楽園と称される水郷の都、蘇州。皆さんは蘇州(sū zhōu)という場所をご存じでしょうか?多くの人は水郷を思い浮かべるかもしれません。江蘇省、蘇州市は中国の代表的な大河、長江(cháng jiāng)の南に位置していて長江デルタの中心です。古より北京と杭州結ぶ全長2500㎞の京杭州大運河が通っていて水運もよく利用されています。どの国でも大河沿いの都市というのは発展しやすく、蘇州の経済発展も目覚ましいものがあります。江蘇省の省都は南京(nán jīng)ですが、経済の発達という観点では蘇州の方が秀でていて、歴史、経済、観光の全ての分野において中国における主要な都市となっていて“国家歴史文化名城”にも指定されています。

 

国家歴史文化名城(guó jiā lì shǐ wén huà míng chéng)

 

 中国の文化や遺産を保護する制度の一つで歴史的価値や記念的価値が高い都市を保護していこうという制度のことです。保護するために国が力を入れているだけあって蘇州の駅の外観も中国の古い建造物を再現しているので、蘇州駅から出た瞬間「中国に来た」と感じさせてくれます。また、市内バス停も古風なデザインになっていて道行く人に歴史の重みを感じさせるように工夫されています。

プチ情報:中国には『上有天堂、下有蘇杭』(shàng yǒu tiān táng ,xià yǒu sū háng ) という言葉があります。天に楽園があれば地には蘇州と杭州(浙江省)ありという意味で、楽園のように良い場所だということです。

工業化が著しく進んでいますが国を挙げて歴史資源を保護しており、ここ蘇州の風情のある街並みは私たちを古の中国へ引き込んでくれます。沢山の魅力を含んだ蘇州の観光スポットについて紹介したいと思います。

 

~観光~

まずはアクセスの良さ!なんと上海から30分!!

蘇州は上海の西に位置していて、上海駅から高速鉄道に乗ればなんと30分で蘇州駅に到着します。高速鉄道の値段も日本の新幹線ほど高くはなく、上海駅⇄蘇州駅間は37,8元くらいです(日本円だと600円~700円)。上海を起点に旅行して、蘇州へ行くことも十分可能です。

山塘街(shān táng jiē)

東洋のベニス、山塘街。まず蘇州と聞いて多くの人が思い描くのがこの山塘街ではないでしょうか。蘇州と言えば水郷で有名ですが、ここはまさにその水郷を満喫することができます。山塘街は昔に蘇州のお城と虎丘を繋ぐために造った水路で、そこに街が形成されてできた場所です。今では運河に沿って古い街並みがとても良く再現されています。時間があるなら川岸に下りて運河に沿って川下りをしてみてください!川の両側の民家には人が住んでいて、蘇州の人々の生活をリアルに感じることができます。ゆっくりと流れる運河の流れに身を任せてゆったりと異国情緒を味わってみてください。蘇州はよくイタリアのベニスに例えられますが、蘇州の歴史はベニスよりも古く、ここでしか味わえない魅力があります。もし可能であればじっくり時間をかけて観光してみてください。

プチ情報:山塘街はアクセスがとても便利です。蘇州駅から地下鉄で一駅のところにあります。

また、ここ山塘街にもたくさんのB級グルメがあるのでいろいろと食べ歩きながら見て回るといいかもしれません。代表的なものにはミートパイを思わせるサクッとした触感が売りの“肉月餅”、キンモクセイの香りがするお餅「桂花糕( guì huā gāo)」 等があります。

豆知識:日本人にも知られる中国のお菓子“月餅”ですが、地方によってその味も様々で広州の“広式”、北京の“京式”、安徽省の“徽式”そして蘇州の“蘇式”があります。“蘇式”の月餅の特徴は皮がサクサクしていて他の月餅よりも甘い所にあります。

 

蘇州に行ったら絶対欠かせないスポット園林(yuan lín )

園林って何?と思われるかもしれませんが、意味は日本の庭園と同じです。日本にも偕楽園、兼六園、偕楽園といった日本三名園と呼ばれる庭園がありますが、中国にも四大名園と呼ばれるものがあります。そしてなんとその二つの「拙政園」(zhuō zhèng yuán )と「留園 」(liú yuán )がこの蘇州にあるのです。

豆知識:ちなみに四代名園の残りの二つは北京の「頤和園」(yí hé yuán)と河北省の「避暑山荘」(bì shǔ shān zhuāng)です。「頤和園」は中国の1元札の絵ともなっています。

 

拙政園(zhuō zhèng yuán )

とにかく広いのがこの拙政園(zhuō zhèng yuán )です。東京ドームとほぼ同じ広さの敷地面積があります。この庭園のテーマは水と緑です。この名前の由来が何とも面白いのですが、昔王献臣という高官が汚職で失脚して故郷の蘇州に帰り、それまでに貯めた私財でこの庭園を造ったのだそうです。この名前は閑居賦という詩に出てくる一節「拙者之為政 (愚か者が政治を行う)」に由来しているらしいです。愚か者の庭園が保護され、観光地化されるというのも何とも滑稽な話ですが、この庭園のスケールと設計者のギャップを楽しみながら観光してみると良いかもしれません。

 

留園(liú yuán )

中国四大名園に挙げられているもう一つのスポットがこの 留園(liú yuán )です。敷地面積も拙政園(zhuō zhèng yuán )ほどではないですがやはり広く、全て見て歩こうとするとかなりの時間がかかります。ここでは多種多様にデザインされた窓から庭園を眺めることができるようになっています。ここまで“窓”にこだわった建築というのはほかではあまり見られません。そして、見事な竹林を楽しむことができます。山地ではないのに竹林を堪能できるなんて何とも豪華な話です。そして、明瑟楼という建物が留園(liú yuán )のメインの一つとなっているのですが、実はこの建物は屋形船をイメージしていて画舫 (がぼう)と呼ばれています。この画舫ですが、始皇帝が不老不死の薬を求めて徐福と汚れなき男女500人を船に乗せて送り込んだ時の船をイメージしているそうです。この徐福が日本に来て、その墓が和歌山県にあるという説もあります。時計の針を2000年以上前の遠い昔に戻して当時の雰囲気を感じてみるのもよいかと思います。

 

獅子林(shī zi lín)

中国四大名園のお話をしましたが、蘇州にも四大名園があり、獅子林(shī zi lín)はその一つです。(蘇州四大名園は拙政園(zhuō zhèng yuán )、留園(liú yuán )、滄浪亭(cāng làng tíng)、獅子林(shī zi lín))。この獅子林(shī zi lín)のテーマは“石”です。蘇州付近には太湖(tài hú)という湖があります。そこで取れる太湖産の石(太湖石tài hú shí)は築山や庭石に利用しやすく、この獅子林(shī zi lín)ではその大量の太湖石で作られたアートを楽しむことができます。「石は石でしょう?興味ないなぁ」と思われるかもしれませんが、中国国内の中国人の方の方に蘇州に行ったらどこに行くと良いかと聞くと、多く方が一押しするのがこの獅子林(shī zi lín)です。実際に行けば納得できるのですが、太湖石を池の上にただ積み上げたのではなく、人がその積み上げた石の中を歩くことができるようにもなっています。そのスケールも壮大で、中に入った人が道に迷うくらいです。ここでかくれんぼしたら日が暮れても終わらないでしょう。中国四大名園にこそリストアップされてはいませんが、「時間がないけどとにかくどこかの園林に行きたい」という方にはぜひおすすめです。

 

滄浪亭(cāng làng tíng)

さて、この滄浪亭(cāng làng tíng)ですが蘇州四大名園に比べると派手さとインパクトに欠けると言われています。かつては今の6倍以上の面積があったそうなのですが、今残っているのが一部だけということです。でも滄浪亭(cāng làng tíng)には他の庭園にはない魅力があります。派手に飾っていない=自然そのままということでもあるので来園者の心をなんとも落ち着かせてくれます。しかも目立たないところに配慮がされていたりしていますので玄人には好まれています。実際蘇州の地元のおじいちゃんおばあちゃんが散歩に来ていたりしています。旅行に行くと人が多い場所にずっといて疲れてしまうということがあります。そんな時にはこの滄浪亭でゆっくりと静かに時間を過ごしてみてください。

 

城壁(chéng bì)

蘇州には城壁(chéng bì)も残されています。その中でも「盤門」(pán mén)は必見です。実は盤門この上に挙げた庭園と共に世界遺産にも登録されていて、中国では「北で万里の雄大さを見、南で盤門の麗しさを見る」という言葉があり、あの万里の長城に並び称されるほどの名スポットなのです。特筆すべきなのは城壁の水門と陸門がそれぞれ保存されているというところです。蘇州はその昔呉の国で、水軍の強さで名をはせていました。呉越の戦いや三国志の孫権の時代にもその水軍で幾度となく呉の国を守ってきました。水門だけでなく、城壁の上からの景色が何とも言えない風情があります。お城好きの方には必見です!

 

~グルメ~

 

蘇州のグルメですが、中国八大料理と呼ばれるものの中に蘇州周辺の江蘇料理が含まれています。味付けは淡白なものが多く、包丁使いが細やかなので見て楽しむこともできます。川に囲まれている土地柄もあって水産物が豊富に用いられているので日本人好みの味付けです。

豆知識:中国八大料理には江蘇料理の他に山東料理、安徽料理、浙江料理、福建料理、広東料理、湖南料理、四川料理が含まれています。

大閘蟹(dà zhá xiè )

上海カニとは実は蘇州カニ!!じつは蘇州はカニで有名です。日本では「上海カニ」とよく言いますが、中国では大閘蟹(dà zhá xiè )と呼ばれていて実際には蘇州近辺の湖で捕獲されているものなのです。代表的なものとしては蘇州の西方にある太湖、そして蘇州の北側にある陽澄湖(yáng chéng hú) の物です。特に後者の方は高級でブランド価値があり、偽物が出回るほどです。偽物を飼ってしまわないようにしっかりと産地を示すラベルを確認しましょう。カニの美味しいシーズンは10月~11月です。

 

苏州面 (sū zhōu miàn)

日本のラーメン文化は世界に羽ばたいていますが、ここ蘇州でも蘇州麺という名物麺があります。麺は博多ラーメンのような細麺で、基本は鶏がらスープ、醤油ベースの「红汤 (hóng tāng)」と塩ベースの「白汤(bái tāng)」の2種類があります。ラーメンに載せる具材は別皿で来るので、自分でスープに投入するも良し、別々で食べるも良しです。紅湯は主に肉系、白湯は魚系というように、どちらのスープが使われるか分かれます。選ぶ具材によって、また食べ方によって、さまざまな味わいを楽しむことができる蘇州麺。ぜひ頻繁に足を運んで、自分のお気に入りラーメンを探してみてください!

 碧螺春(bì luó chūn )

さて、中国の魅力を語るうえで欠かせないのがお茶ですが、ここには “碧螺春”(bì luó chūn )という蘇州原産の緑茶があります。このお茶の魅力は何といってもその香りにあり、清の時代、康熙帝がこのお茶を飲んでその香りの良さに酔いしれたといわれてます。この碧螺春ですが、蘇州の方言による別名もあって「嚇殺人香」(hè shà rén xiāng) と呼ばれているようです。漢字から何となく想像できますが、直訳すると「人を殺すほどにびっくりさせる香り」という意味になります。残念ながらどういう香りなのか言葉では説明できません。ぜひ、実際に蘇州に行ってこのお茶の香りを体験してみてください。

 

松鼠桂魚 (sōng shǔ guì yú)

中国で川魚の王様といわれる桂魚(ケツギョ)を揚げて熱々の甘酢あんをかける蘇州の名物魚料理です。魚の身に格子状に切り目を入れ、片栗粉をまぶして揚げ、皿に盛りつけます。切り目の見事な刀工により、桂魚がリスのような形に生まれ変わることから、その名前で呼ばれています。上述した「山塘街」にある「松鶴楼」という蘇州料理店が有名です。

まとめ

蘇州の魅力を紹介させていただきました。水と緑によって守られてきた古の都、それが蘇州です。中国の魅力をたっぷり凝縮させたこの都市は中国国内でも屈指の人気スポットで何日いたとしても決して飽きることがありません。是非時間をかけてこの“水の都”を堪能してみてください。

 

池袋中国語コラム 中国新一線都市紹介~南京~へつづく

 

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