赴任向けコラム-中国の行政区分

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任の方、中国出張が多い方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国の行政区分】

中国は私たちの身近な国である一方で、政治体制や文化が異なる国であるため、出張や赴任などの際には様々な注意が必要になります。まずはその行政区分について、基本的な概要を確認してみましょう。日本の行政区分はまずは都道府県があり、さらにその下に市町村がある2段階の構造になっていますが、中国の行政区分は順に省・地・県・郷という4段階の構造になっています。

最も大きな省は中国全土を大きく23に区分したものであり、その他に5つの自治区と4つの直轄市と2つの特別行政区が存在します。省の下の区分は地となっており、地級市・自治州・地区などにより構成されます。地の下の区分である県はさらに県級市・市轄区・自治県などにより、県の下の区分である郷はさらに鎮・県轄区・街道・民族郷などにより、それぞれ構成されているのです。

一時的な出張などで訪れる人の場合には、最も大きな行政区分である省について理解しておけば十分でしょう。日本では中華料理などの影響で、東シナ海に面した広東省や福建省、内陸部の四川省や雲南省などが良く知られています。直轄市となっているのはいずれも中国を代表する大都市で、首都である北京と、上海・重慶・天津がこれに該当します。以前は外国の植民地だった香港・マカオは、現在は中国の特別行政区となっており、その他には広西チワン族・内モンゴル・ウィグル・チベットがそれぞれ自治区になっています。

その他には区分が明確ではない地域や、隣国と所有権を争っている地域があります。台湾(中華民国)は一般的には中国(中華人民共和国)とは別の国だと認識されていますが、中国は自国の領土であると主張しています。また日本が実効支配する尖閣諸島や、東シナ海にある西沙諸島・南沙諸島などについても、自国の領土だと主張しているのです。その他にはインドのブラデーシュ州・アルナーチャル州の一部を自国の領土であると主張し、一方でチベット自治区・ウイグル自治区にまたがるアクサイチン地方についてはインドが自国の領土であると主張しているため、それぞれ係争が続いています。

お勧めレッスン: 中国赴任前短期レッスン