おすすめ中国語映画【末代皇帝】

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国語学習者にお勧めの中国映画をご紹介します。映画を見ることで中国に対する歴史や文化などの理解が深まるとともに日常的に使える中国語表現をたくさん学ぶことができます。気になる映画はぜひチェックしてみてください。

 

中国についてよく分かる傑作映画10

現代史・社会問題・自然災害

私たちは中国について、古代から近代までは学校の世界史で学びますが、現代史については学ぶ機会は多くありません。しかし今の中国を知るためには、そしてこれからの日本と中国との関係を考えるためには、現代史を知ることが非常に重要です。
今回は、近現代の歴史、社会問題、自然災害に関する映画を中心にご紹介いたします。社会問題や自然災害も、中国の近現代の歴史と大きく関わった問題ばかりを扱いました。中国について学ぶことはたくさんありますが、中国がどんな歴史を歩んできたか、まずそれを知ることから始めてみましょう!

【末代皇帝:1987年】(mò dài huáng dì)

『The last emperor』

1987年製作/163分/PG12/イタリア・イギリス・中国合作

邦題:ラストエンペラー

日本配給:松竹富士

アカデミー賞(1987)作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・美術賞・編集賞・音響賞・作曲賞・衣装デザイン賞

日本アカデミー賞(1989)外国作品賞

ゴールデングローブ賞(1988)最優秀作品賞(ドラマ)・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀作曲賞

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1908年、2歳10カ月で清の第12代皇帝に即位した溥仪(Pǔyí)の生涯を、幼年時代、少年時代、そして満州国皇帝になるまでを中心に、中国人戦犯として捉えられた現在との回想の中で描かれています。皇帝の死後、母親から引き離され、それ以来、母親代わりでもあった乳母までも無理やり別れさせられた幼年時代。

外の世界から隔絶され、自由に外に出ることも許されず、同世代の子どもを知らなかった孤独な溥仪(Pǔyí)の姿が丁寧に描写されています。そして母親が死んでも会いに行くことすら許されず、失明してしまうかもしれないのに眼鏡を掛けることすら自由にできない、そんな不自由な姿に同情する家庭教師との交流の中で少年時代の溥仪がよみがえっています。

そうした幼年時代、少年時代を過ごした紫禁城での撮影は、当時初めて外国人への撮影許可が下りたことで話題になりましたが、とくに歴代皇帝の即位式を行う太和殿で行われた戴冠式の場面では2500人のエキストラを使って撮影されました。

1987年アカデミー賞では作品、監督、撮影、脚色、編集、録音、衣装、美術、作曲とノミネートされた9部門すべてを受賞。

出演のほか音楽も担当した坂本龍一は、日本人として初めてアカデミー作曲賞を受賞しました。

この映画は、豪華な歴史超大作としてだけではなく、溥仪(Pǔyí)という一人の人間の激動の人生をあますところなく描き出した珠玉の名作です。

 

The last emperor』予告編

 

 

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