おすすめ中国語映画【Three Sisters】

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国語学習者にお勧めの中国映画をご紹介します。映画を見ることで中国に対する歴史や文化などの理解が深まるとともに日常的に使える中国語表現をたくさん学ぶことができます。気になる映画はぜひチェックしてみてください。

 

中国についてよく分かる傑作映画10

現代史・社会問題・自然災害

私たちは中国について、古代から近代までは学校の世界史で学びますが、現代史については学ぶ機会は多くありません。しかし今の中国を知るためには、そしてこれからの日本と中国との関係を考えるためには、現代史を知ることが非常に重要です。
今回は、近現代の歴史、社会問題、自然災害に関する映画を中心にご紹介いたします。社会問題や自然災害も、中国の近現代の歴史と大きく関わった問題ばかりを扱いました。中国について学ぶことはたくさんありますが、中国がどんな歴史を歩んできたか、まずそれを知ることから始めてみましょう!

【Three Sisters:2012年】

2012年製作/153分/フランス・香港合作
邦題:三姉妹 雲南の子
日本配給:ムヴィオラ

ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門(2012)グランプリ
ナント三大陸映画祭(2012)グランプリ・観客賞
ドバイ国際映画祭アジアアフリカ・ドキュメンタリー部門(2012)最優秀監督賞
リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(2012)グランプリ
フリブール国際映画祭(2013)グランプリ・国際映画連盟賞・全キリスト協会賞・青年審査員賞

雲南地方の標高3,200メートルの高地にあり、中国で最も貧しいといわれる村に暮らす、10歳、6歳、4歳の幼い三姉妹の生活に密着したドキュメンタリーです。
三姉妹は長女が中心となって農作業を行い、家畜の世話をし、自分たちだけで生活しています。
やがて出稼ぎから父親が戻りますが、経済的な問題から長女だけが村に残ることになるのです。
この映画では中国の一人っ子政策の矛盾や、農村部と都市部における経済・所得格差問題について、考えさせられます。

この作品を手掛けた王兵(Wáng bīng)監督は、世界映画の旗手、現代の最も重要なドキュメンタリー作家として今世界的にも注目されている監督です。


王兵(Wáng bīng)監督は「これまで私は作品を通して、さまざまな厳しい現場を見てきました。でも、これほど貧しく生きることがギリギリの生活を見たことはなかった」と話しています。
また「確かに三姉妹の置かれた状況は過酷です。ただ、その厳しい現実に彼女たちは決して負けていない。今を生き抜こうとしている。今考えると、彼女たちから溢れ出る力強い生命力、その眩いばかりのいのちの輝きに、私はずっと魅せられていた気がします」と、その魅力についても答えています。

虱だらけの服、いまだテレビも電気も通っていない家、この映画ではただただ驚くような場面が続きますが、一番衝撃的なのは、それが現実だということです。

『Three Sisters』予告編

 

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