インバウンド向けコラム-中国人がお湯を好むわけ

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、ホテル業の方や中国人のお客様に接客する方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国人がお湯を好むわけ】

中国に留学した初めの時期、覚えたての中国語で「你喜欢喝什么?(どんな飲み物が好きですか?)」と中国人学生に聞くと「白开水!(沸騰させたお湯)」と言われて驚いたのを今だに覚えています。
中国人の友人や家族がいると常に水筒でお湯を携帯したり、中国現地のレストランに行くと必ず暖かいお湯かお茶が出てくるのを目にすると思います。空港や銀行などの給水機、またレストランでお湯を補充するのはごく見慣れた日常です。お湯をここまで飲む理由を聞いてみると「体に良いから」とか「冷たい水を飲むとお腹を壊すから」という答えが返ってきますが、多くの中国人自身でも、なぜ冷たい水より、熱い水を好むか分からず、このことは「伝統」もしくは「文化」になっているとも言えます。中国には「开水治百病(kāi shuǐzhì bǎi bìng)お湯を飲むことはあらゆる病気を治める」ということわざもあり、ここでもやはり、暖かいお湯を飲むことが体に優しいことが伺えます。ただ世界的に見てもお湯を飲むのは中国人特有の文化のようで、欧米やその他の国ではやはり水を飲むのが一般的なようです。中国人がお湯を好きな原因は所説ありますが、有名なものを以下で紹介していきます。

⓵お茶文化との関係
古代からお茶を飲む文化があり、お茶=嗜好品、お湯=水分補給となっていった。
②衛生問題
中国の水道水は直接飲むことができず、また近年では地下水の汚染問題も社会問題として取り上げられています。沸騰させ煮沸することでお腹を壊さないようすることは一理あります。
③歴史背景

20世紀の1950年代、中国政府は健康衛生のために国民にお湯を飲むように呼びかけ、当時、お湯を沸かすことができないところでは、ボイラー屋も設置した。
これ以外にも所説ありますが、このようにお湯を飲むという習慣は確かに体に良くお腹や体を温めてくれるのでよくお腹を壊す人などはぜひ見習ってみてはいかがでしょう。

余談ですが、中国人の「爆買い」3種の神器では「炊飯器」「ウォッシュレット」とともに「魔法瓶」が挙げられ、特に日本のタイガー「虎牌(hu3 pai2)」、象印(xiang4 yin4)などが人気です。

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