中国の大学入試 高考(gāo kǎo)

 

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【中国の大学入試 高考(gāo kǎo)

中国では、「普通高等学校招生全国统一考试」、通称「高考(gāo kǎo)」と呼ばれる試験があります。毎年6月7日と8日の2日間に渡って行われます。

今年の中国の大学入試はすでに终わって、各地の成績も続々と発表されました。大学入試は人生の中のとても重要な転換点と思われています。中国では「千军万马过独木桥 qiān jūn wàn mǎ guò dú mù qiáo(大学受験は千軍万馬で丸木橋を渡ることです)」、「十年寒窗磨一剑shí nián hán chuāng mó yī jiàn(長い間頑張ってきて、すべて一つの目標のため)」という言葉があります。

中国には日本のような大学個別の入試はほぼ無く、本当に高考だけの一発勝負です。文系(文科wén kē)の受験生は語文(国語)、数学、外国語(主に英語)に加えて文科総合(政治・歴史・地理)を、理系(理科lǐ kē)の受験生は語文、数学、外国語に加えて理科総合を受験します。
日本のセンター試験の受験者数は50数万人ですが、毎年中国の高考の受験者数は比べ物になりません。2019年の時点で、約1031万人が受験しました。中国には1,300程の大学がありますが、そのほとんどが国公立大学です。しかも国家重点大学はたったの88大学しかありません。みんながこの88大学を目指して勉強するのです。その中に、中国の最も有名な大学である北京大学(běi jīng dà xué)と清華大学(qīng huá dà xué)があり、その倍率は1500:1です。日本の東京大学と京都大学の100:1と比べると、競争は熾烈なものです。

「只要不学死,就往死里学zhǐ yào bù xué sǐ , jiù wǎng sǐ lǐ xué(勉強くらいで死ぬことはないから、死ぬほど勉強しろ)」、これは多くの高校生のスローガンです。高校3年の特に受験前最後の1年はすごく大変です。朝から晩まで勉強で、教室の黒板にも「高考まであと◯日!」のようなカウントダウンが書かれています。

一生懸命勉強している高3の生徒たち

 高考当日、チャイナドレス(中国語で「旗袍 qí páo」と言います)を着て応援する母親もいます。中国の成語「旗开得胜qí kāi dé shèng(軍旗を揚げた途端に勝利を収める)」と「旗」の字が同じであることから、チャイナドレスを着て合格のゲン担ぎをするのです。

日本の大学入試の競争も激しいですが、中国の大学入試より受験者の自由度が高く、選択肢はずっと多いです。しかし、中国でも日本でも、憧れの大学に合格するのは日々の努力が必要です。

 

 

 

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