中国人の日常(公園での風景篇)~家族の様子~

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任の方、中国出張が多い方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国人の日常(公園での風景篇)~家族の様子~】

昼間公園での風景を見て、何か違和感を覚えるかもしれません。何かが日本の公園風景と異なります。日本では日中ママさんたちが幼稚園に上がる前の子どもを連れて公園にくり出し、子どもたちを遊ばせながらおしゃべりを楽しみます。

日本では当たり前のこの風景が中国ではほとんど見られません。公園にいるのは孫を連れたおじいちゃんおばあちゃんです。それぞれ孫をバギーに乗せたおばあちゃん“奶奶(nǎi nǎi)”たちが公園で井戸端会議を楽しみます。この“奶奶(nǎi nǎi)”たち本当に忙しいです。中国では共働きの家庭が多く、子どもの世話は“奶奶(nǎi nǎi)”まかせという家庭が多いです。それで結婚して旦那さんの家族と一緒に住む、もしくは近所に住むというのは普通のことです。中国の学校は給食がありません。そのためお昼も作り食べさせなくてはいけません。子どもの世話、家族の食事を“奶奶(nǎi nǎi)”が一手に担います。母親も働いている家庭では、子どもは母親より“奶奶(nǎi nǎi)”と過ごす時間のほうが多く、結果子どもが困ったとき“妈妈(mā mā)”ではなく、“奶奶(nǎi nǎi)!”と叫ぶ姿もよく見かけます。それでもやっぱりおばちゃんは万国共通孫には甘い、それで母親たちは子どものしつけに関して頭を悩ませるのだといいます。こんな家庭の事情も、公園の風景から垣間見えます。

また日本ではこれまた当たり前の、子どもたちが下校後公園を自由に遊びまわるという光景も中国ではほとんど見かけません。なぜなら中国の子どもは勉強で忙しいからです。この教育に対する態度も日本と大きく異なる点です。地域性に多少の違いはあるかしれませんが、一般的に大学が多くある都市は教育熱心な傾向があると言われています。小学生の子どもは平日だいたい夕方の遅い時間に帰宅し、遊ぶ時間はありません。なぜなら一生懸命やっても終わらないほどの宿題があるからです。小学一年生でも、帰宅してから遊ぶ時間もなく夜9時過ぎまでやらないと終わらない宿題の量なのだといいます。これでは当然子どもは日中公園でのびのび遊んでなんていられません。それは週末だって変わらないという家庭も多く、週末は週末で習い事に忙しい子どもたち。いわゆる塾での補習授業、英会話、ダンス、美術、音楽など様々です。週末、仕事が休みの母親が、子どもの習い事の送り迎えをして親子の時間を過ごすという姿はよく見られます。

このように家族みんな忙しい中国人、それでも比較的週末の夕方から夜にかけては家族連れの姿が公園にあふれます。国土は日本の25倍、やはり中国は公園も大きくて、公園内に小さな遊園地があったり、珍しい動物たちがいたり、池でボートに乗ったりとまるでテーマパークのような公園が、子どもたちを魅了します。

ちなみに中国の公園内は本当によく手入れされていて綺麗です。これは制服を着た“保洁员(bǎo jié yuán)”いわゆる清掃員の方々がよく働いているからです。また公園では四季折々の花を楽しむこともできます。季節の変わり目、大勢の作業員が大量の植木ポットをせっせと詰め替え、庭の衣変えをしている姿を見かけます。するとたちまち庭は華やかな写真スポットとなり、多くの人がこの花壇の前で自撮りを始めます。中国人のいい意味で羞恥心がなく自然とできるポージングの才能、本当に感心します。

 

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