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Category Archives: 中国ビジネス

赴任地を愛する「駐在員の心得」

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任や出張などビジネス向けの方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【赴任地を愛する「駐在員の心得」】

中国によくいる「赴任地を愛せない」駐在員

 

企業にとって中国ビジネスを円滑に進めるためには、現地に派遣する駐在員の人選は非常に大事です。現地の中国人従業員たちと日本の本社との橋渡し役にもなるので、その人選によって中国ビジネスが成功するかどうかの命運がかかっていると言っても過言ではないでしょう。

一般的に駐在員は日本での業務に精通しており、かつ海外での環境に耐えうるストレス耐性のある人材が選ばれます。世界各国の企業は中国が魅力あふれる市場だと認識する一方で、政治体制や中国人ならではの考え方にビジネスリスクを感じています。特に日本では中国に対するマイナスの報道やニュースが目立つので、中国や中国人に対するネガティブなイメージが強いことは周知の事実です。

近年、企業の従業員では中国への赴任を喜べない、受け入れられないといった例が増えて来ています。本当は中国に行きたくない、しかし社内事情で止む無く赴任するという人にとっては「赴任地」を愛することは相当なハードルになっているでしょう。

それでも中国現地でのビジネスを円滑に進めるためには、大前提として「赴任地を愛する」ことが必要です。「赴任地を愛する」ことを無視して、喜べない気持ちのままビジネスを進めるか、ビジネスを円滑に進めるために割り切って、赴任地を愛する努力を始めるかの選択を迫られるのです。

実際、中国には赴任地を愛せない駐在員という例が散見されます。中国現地が嫌で嫌で仕方なく、なぜ会社は他の人間にしてくれなかったのか、なぜ私が中国に来ないと行けなかったのかと悩み続けます。こういった人は終始、不機嫌な顔で、不必要な人とは一切口を利かず、コミュニケーションを取ろうとしないのです。

このような日本人を現地の中国人従業員たちはどのように思うでしょうか。一緒に頑張ろう、とか初めての中国だから助けてあげたい、と思うでしょうか。ある大手日本企業の現地法人の日本人社長はこのような人で、普段から「中国人は嫌いだ」「中国人は信用できない」と公言し、日本人ばかりと会話し、現地従業員たちとは話しもせずに引き籠っていたそうです。社長がそのような態度だからか、結果、様々な事件や事故が多発しました。社長は問題が起きても具体的な対策を示せず、中国人社員の人達も困り果て、優秀な人材が一人また一人と退職していきました。結局、事態を重く見た日本の本社が社長を交代させることとなりました。

「赴任地を愛せない日本人」は現地従業員たちも困るだけでなく、最終的に日本本社や日本人社員達も不利益を被ることになる例です。

中国人は日本人上司をよく観察している

 

中国人は人の本質を見抜くのに非常に鋭い感覚を持っています。多くの現地中国人従業員を部下に持つ駐在員はとりわけ厳しい目線で見られます。『中国人のやる気はこうして引き出せ』(塙明彦氏、ダイヤモンド社出版、2012年)で塙氏は「上から5年、下から1日」と書いています。初めて中国に来る言葉も文化も分からない日本人駐在員が中国人の部下を理解し、掌握するには5年程度かかるが、中国人の社員たちが上司の日本人駐在員の本質を見抜くには1日しかかからないといった、ことからの言葉です。ある日系企業で、日本人社長が何をするにしても日本本社にお伺いを立て、自分では何も決められない様子を見て、部下の中国人が失望し、次々と会社を辞めていったという事例も紹介しています。

中国に進出している日系企業の管理職のアンケートでは、一番悩ましい問題は「中国人従業員のやる気、モチベーション」という結果が出ています。大勢いる中国人社員たちは一概に仕事に対する意欲がなく、勉強もしない、それでいて口を開くと給与や待遇への不満ばかり要求してくるといった声が多く聞かれています。こういった中国に進出している日系企業は社長や幹部社員は日本人ということが多く、通常3年から5年ほどで交代して日本に帰っていきます。現地の中国人従業員からすると、新しい人が来ても5年程度でまた別の人がやってきて仕事の方針ややり方をガラッと変えるのだろうと見越しています。それならば、できるだけ前例踏襲の今までのやり方で無理せず楽に働きたいと合理的に考え、無難に仕事をしていこうという姿勢になります。日本人からするとやる気がないと見える行動も、中国人からすると合理的な判断の結果だと言えます。

ある日系企業の社長は、このままでは良くないと思い、中国員従業員たちにやる気を出してもらうために、まずは自分がこの任地で骨を埋めるくらいの覚悟が必要だと考えたそうです。それまでは自分も「いずれ日本に帰る」と思い、中国語は通訳に任せて中国語を勉強する気はなかったようですが、このような思いから中国語の猛勉強を始めました。中国語は発音が難しく、中国人たちも習得が大変なことは知っています。しかも仕事をしながら時間を作って中国語を勉強するということは並大抵のことではありません。中国人従業員たちは日本人の上司たちが中国語を勉強していると聞くと非常に嬉しそうにしますし、中国語を使って話しをしたりするとさらに喜んでくれます。実は中国語を勉強しているかどうかということは中国人が日本人を見る時の、一つの重要な判断要素になっているのです。私たち日本人が日本語を一生懸命勉強する外国人を見ると嬉しくなるのと同じ感情を抱きます。中国語を勉強する人は、しない人よりも中国を大切に考えていることを示す指標になっているのです。

 

「赴任地を愛する」として、中国語の勉強を一例として挙げましたが、これはどんなことでも実践できます。まず中国に興味を持ち、中国や中国人のことを良く理解することが大切です。いずれ日本に帰るのだからという消極的な気持ちは当然、中国人たちにも伝わってしまうものです。中国人従業員のやる気やモチベーションを高めることは非常に困難な課題ですが、「赴任地を愛する」ことがその初めの一歩になるのだと心掛けて行くことをお勧めします。

 

 

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中国で働くには

 

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【中国で働くには】

中国語を活かして中国で働きたい、と思われる人も多いでしょう。また実際に中国で働く場合、どのような流れになるのでしょう。中国と日本では求人や転職の方法も異なり、中国で仕事を探すにあたって中国の求人マーケットの情報を知っておくことはとても大事なことです。中国ではどのような人材が求められるのか見て行きましょう。

 

【中国で働く2つのパターン】

 

中国で働くには2つのスタイルがあります。一つは日本本社からの駐在員、もう一つは現地採用です。いわゆる駐在員とは本社からの人事異動で海外支社や現地法人に派遣される社員を指します。所属は日本本社で、働く場所は中国、給与は本社から支払われるので、日本の社会保険にもそのまま加入しています。会社の意向により中国に派遣されるので、勤務場所や期間などは基本的に自分で決めることはできません。また一定期間の後に日本に戻ることを前提としています。
もう一方の現地採用はその名の通り、現地の日系企業などの法人に直接雇用されている形態です。海外で働きたいという自発的な意思に基づいて自己責任で就職活動を行います。就職の条件などは自分で交渉し、雇用期間や給与などを合意の上、現地企業と雇用契約を結びます。

では2つのパターン⓵駐在員と②現地採用の違いはなんでしょうか。最も大きな違いが出るのは「待遇」です。駐在員の場合、日本で勤務していた時と変わらない日本国内の給与体系で社会保険も継続されます。引っ越し費用や、海外手当、渡航費や住居費用、中国で余分にかかる所得税や子供の養育費、家族への中国語の語学研修費用なども補填される場合があります。一方、現地採用の場合、自分の意思で現地企業に就職するため、渡航費や住居費用、家族の扶養手当、日本の社会保険などを全て自己負担する必要があります。また中国現地での給与水準になるため、日本で働いていた時に比べ、実質減収になる方がほとんどです。

しかし、現地採用であっても専門性やスキル、能力を買われて採用する場合には、かなりの報酬を用意する企業もあり、現地採用で日系の現地法人に入社したが、その後能力を認められて本社採用となり、駐在員待遇になった、というケースもあります。日本で働いていた時同様、もしくはそれ以上の給与となる例も見られます。

待遇面を見ると、中国で働く場合は駐在員として現地に赴任するのが最も魅力的と言えますが誰でも簡単に駐在員になれるわけではありません。一般的に企業が駐在員を選ぶ場合には日本での職務や業務に精通し、日本で成果を残している人の中から、語学力や海外への適応力を見て判断されます。充実している駐在員の待遇を見れば分かるように日本の会社が駐在員を一人中国に派遣する場合1千万円以上のコストがかかります。そのコストは膨大であるため、「駐在員」を減らす施策を取りだしている会社も多くあります。そういった会社では中国現地で採用して、能力が高ければ高いポジションに登用するなど採用の現地化を進めています。

「現地採用」は企業側からすると駐在員にかかるコストを削減することができ、しかも現地事情に詳しい人材を採用することができます。そのため今後も堅調に募集は続くと予測され、対日系企業や対日本人顧客の仕事が主なものとなります。会社、勤務地、滞在期間、仕事内容など基本的に自分で選ぶことができます。

 

就職先は現地の日本法人がメイン

 

日本人が現地で就職する場合、中国系企業で働くのか、と思うとかなりハードルが高いように思えます。中国人の上司、部下、同僚とうまくやっていけるだろうか、と。しかし、ほとんどの人は現地の日系企業で働いています。
主な就職先は⓵日系企業、②中国系企業、③欧米系企業、に分かれ、その中でも⓵日系企業は⓵-1日本に本社がある会社が中国現地に設立した企業、⓵-2日本人が現地で企業した企業に分かれます。業種や業態、求められるスキルによっても変わってきますが日本人の就職先は⓵日系企業が9割以上の多数となっています。

日系、中国、欧米系とどの企業でも顧客に日本人を抱えていることが多く、その顧客への営業活動や対応として日本人人材が必要で採用募集をします。もしくは細やかで勤勉な日本人の働きぶりを評価して、そのような適性を持った人材を求めます。日本の高度な技術力や、サービス業での心のこもったおもてなし対応など、中国系、欧米系企業でも即戦力を重視し、すぐに役立つスキルを持つ人材を重視する傾向です。

 

「日本人」を武器にする

 

求人案件を見ると、日本人が中国で働くには語学力(中国語力、もしくは英語力)、仕事の経験、日本人らしさの総合力が求められているのが見えてきます。募集案件に「語学力」が記載してあれば入口通過のために欠かせない条件ですが、語学が堪能だからといって、仕事が決まるわけではありません。語学力はあくまでコミュニケーションの手段であって、仕事の能力、進め方、良好な人間関係の構築とはまた別のことだからです。

中国には、日本語が非常に流暢で優秀な中国人が多く、彼らと競争しようとすると「中国語が得意」というだけではとても太刀打ちできません。語学力の他に、さらにプラスのポイントが必要になってきます。一般的に日本人と中国人のローカル社員の場合2~3倍の給与の差があり、それだけ日本人に対して求めているところがあるということです。
中国人より高い給料を払ってまで、日本人を採用したい理由は、「日本人の高い資質」に期待をしているからです。日本式の完璧主義とも言える仕事の進め方、日本の商習慣の理解、正確な日本語能力、きめ細やかな対応、日本の製造業が強みとする技術や商品管理方法など、日本人ならではの良さが求められています。
日系企業であれば日本国内で求められる商品やサービスのレベルを、中国現地でも求めるのは当然で、日本語が堪能な中国人でも、そういったレベルに達するのは容易なことではありません。これまでの環境や受けてきた教育を一朝一夕で変えられるものではないからです。

例えば営業職で見てみると、顧客のニーズを細かくヒアリングし、それを社内の実務担当の中国人に正確に伝え、納期通りに正しい品質のモノ・サービス・情報を提供し、顧客に納得、満足してもらうことが日常的にできる必要があります。
事務職であればミスを最小限にし、仕事の質は高く、報連相(報告、連絡、相談)に漏れがなくといったことが要求されます。日本人的な仕事の進め方をすることが付加価値になっていきます。
逆に言うと日系企業でも、現地の中国人企業や顧客を相手にするようなビジネスであれば、日本人をあえて採用する必要はなく、地元や中国人をよく知った中国人の従業員を採用すれば済む話しなのです。

 

【日本人マーケット情報】

 

中国の日本人求人マーケットは日本での求人マーケットと大きく異なります。自分の希望している業界や職種と実際のニーズを照らし合わせて、就職先の方向性を知ることが実際の仕事探しをする第一歩となります。

かつては「世界の工場」と呼ばれた中国は今や「世界の市場」と変化し、その旺盛な消費意欲は世界中の企業が魅力を感じています。日系、欧米系を問わずに中国の製造力と人件費の安さから多くの企業が進出してきました。日本人の就職先としても製造業が半数程度を占めていましたが、その割合は次第に減ってきています。飲食、サービス、ホテル、旅行、広告、コンサルティング、金融、運輸、IT、建築など日本人が必要とされる業界は多岐に渡っています。製造業がより高度化、拡大した結果それに付属する産業やサービスも広がり、中国における日系企業のすそ野が広がっていると言えます。

 

求人職種とその動向

 

中国現地で日本人にはどのような職種が求められているのでしょう。年々多種多様化していますが、最も需要が高いのは営業職で、それに続いて事務職、製造管理、接客、カスタマーサービスやIT、建築などの技術者が続きます。営業職と事務職で全体の約6割、それ以外の技術や現場経験を求めるものが4割といったイメージです。

営業

中国全土の求人のうち、約半数が営業職の募集です。そもそも日本人の営業職を募集する目的は日系企業の業務拡大や欠員補充のための人材補填です。営業職の採用は、専門的な知識や経験よりも対人コミュニケーションの能力や積極性が重視される傾向があります。採用側の募集条件を見てみると、20~30代の若手であれば明るくコミュニケーション力があり、ある程度の中国語力があれば営業が未経験でも採用する企業がかなり多いことが分かります。未経験にも門戸が広いのは中国ならではの特徴とも言えます。
また中国で営業職として活躍する日本人女性も多く見かけますが、中国では経験が少なくともやる気があればチャンスが多いことが理由です。営業マネージャー、営業リーダーには部下のマネジメントも求められますが人物ややる気も重視されます。

事務職

中国で日本人が求められる事務職は秘書、営業アシスタント、翻訳・通訳、経理財務などがあります。女性の多くが事務職を希望しますが、事務職は求人全体の2割程度なので必然的に倍率も高くなります。また仕事が日本語ができる中国人でも代替えが利くことも要因しています。
少ないながらも日本人のきめ細やかな仕事を求めるものもあり、日本本社や日系企業とのメール、電話での日本語のやり取り、資料作成、現地日本人駐在員と中国人社員との間に入る対応などです。通訳や翻訳業務も含まれることが多いので、必然的に求められる中国語能力も高くなります。またWord、Excel、PowerPointなどOAスキルも必要です。

秘書:総経理(社長)秘書や弁護士秘書などのニーズがありますが、仕事はスケジュール調整や各種の手配以外にも通訳、翻訳での高度な中国語力が求められるものから日本の顧客来社時のアテンドなど多岐に渡ります。

営業アシスタント:プレゼンなどの営業資料作成から中国人社員の作成した資料のチェック、契約書、見積書作成、顧客との連絡、商談などの翻訳・通訳と営業に関わる幅広い能力が求められます。

翻訳・通訳:法律事務所やコンサルティング会社、リサーチ会社などでは中国人社員が作成した資料や報告書の中日訳、校正、翻訳チェックなどのニーズがあります。専門性の高い中国語能力が必要とされ、かつ日本語の文章力も求められます。

経理財務:日本本社向けの財務関連報告書のまとめや中国人スタッフへの指導、育成など管理職としての能力が求められます。こういったポジションでは日本での財務会計の経験や知識が必須です。

カスタマーサービス・接客

「日本人の強み」を活かせるのがカスタマーサービスや接客の仕事です。ホテルや飲食店、小売業などが日本レベルの接客を売りにして、コミュニケーション能力が高く、接客経験のある人材を求めています。中国での販売やサービスを強化する企業が増えてきているので、特に中国人スタッフへの教育・指導など管理職のポジションにニーズがあります。
また中国にはBPO業務と言われるアウトソーシング関連の企業が多数あります。具体的にはデータ入力やコールセンター、業務引受などを中国で請け負っています。企業は人件費や物価が日本より安い中国に委託することでコストを下げることができます。採用時に語学力やスキルは不問という会社もあり、一時期よりは減ったものの一定のニーズがあります。

製造管理

中国の製造業では、日本の高い技術を獲得し、生産効率を上げたい、品質を向上させたいということで日本人管理者へのニーズが根強くあります。機械、電子部品、アパレルなどの業界での製造管理の人材を求めており、具体的には工場管理、納期管理、労務管理、技術指導、日本の顧客の来客対応などがあります。また品質管理では、品質指導や品質改善の推進、部品品質クレーム処理などに需要があります。これらのポジションではなにより業務経験や現場経験を重視するので経験豊富であれば語学力が不問なところもあります。日本で長年活躍してきたシニア層にチャンスが多い分野と言えます。

経営管理

数は少ないものの中国に駐在経験があり、経営管理にも関わっていた人などを対象に、管理部長や副社長など経営管理の求人があります。会社の管理から業務上の改善提案、人事評価、内部監査など全般を管轄する業務で、これらのポジションでは会社の管理業務経験はもちろんのこと中国現地での経営管理の経験や現地の法令にも一定程度明るいことが求められます。

専門職

中国ではIT、製造、建築、アパレルなどの分野で日本人技術者や専門スキルをもった人材へのニーズがあります。これらの専門職は中国で希少価値が高く、知識や関連の経験があれば、中国経験や中国語力が備わっていなくてもチャンスがあります。20代、30代の若手だけでなく、シニア層にも大いにチャンスがあり、これらの専門性やスキルを活かして中国で仕事をしている人の中には当初まったく中国語ができなかったという人も少なくありません。

IT技術者

IT分野で日本人に求められるのは単なるシステム開発、設計、運用、保守などの業務ではなく、それに付随する日本本社や顧客とのやり取り、中国人社員との調整が必要な業務です。例えば日系顧客との窓口となり開発全体のプロジェクト管理などを行ったりします。

製造技術者

中国系企業で高い専門性を持った日本人技術者の採用ニーズが高まっています。求めているのは中国語力や中国での経験ではなく、日本の最先端技術力と20〜30年といった豊富な現場経験であり、即戦力としての専門性です。機械や電機などの分野で、中国国内での開発や設計といった業務内容ですが、少しでも分野が違うと需要に合わないため、誰にでもチャンスがあるわけではありませんが、中には年収1千万円を越える待遇を用意する企業もあり、日本の高度技術者に熱い視線が送られています。

建築技術者

高層マンションや商業施設などの複合施設が建設ラッシュで、それに伴い建築業界や内装設備会社での設計や現場管理、施工管理などのポジションで日本人技術者が求められています。そこでは日本人視点での教育的指導の立場も期待されています。施工管理経験者や一級建築士など完全に経験を重視する採用ですが、これらの技術を持つ人であればシニアでも活躍できる分野がたくさんあります。

アパレル技術者

アパレル業界で縫製技術、デザイナー、パタンナーに日本人の需要があります。縫製技術者は縫製工場でのラインの管理業務、現場改善、縫製指導などを行います。近年では中国を製造基地に加えて、市場として捉えているアパレル会社も増えているので日本人のデザイナーやパタンナーを採用して中国の現地ニーズに合わせた商品企画をする企業もあります。

その他専門職

日本人が多く住んでいる上海や北京のような大都市では日本人向けのサービス業がビジネスとして成り立っています。幼稚園の先生のような資格が必要なものから、美容師、日本料理人、塾講師などの専門職で、これらはあまり中国語の能力は求められません。また日本語学習者が中国では多いので、中国人に日本語を教える日本語教師の需要もあります。大都市に限らず内陸の都市などでもニーズがありますが、経験者や有資格者でなくても問題ないことが多いので待遇について現地の採用相場を下回ることが多いのが現実です。

 

【中国で働く地域特性】

 

中国の行政区分は22の省、5つの自治区、4つの直轄市、2つの特別行政地区となっています。また正式な行政区分ではありませんが慣習として「華北」「東北」「華東」「華南」「西南」「西北」「特別行政区」という8つのエリアの呼び方があります。中国に進出する多くの日系企業は華北地区(北京、天津、大連など)、華東地区(上海、蘇州、杭州など)、華南地区(広州、深圳、東莞など)の3つに集中しています。

圧倒的に求人が多いのは上海で全体の6割を占め、続いて華南地区や華北地区となります。中国は都市、エリアによって進出する日系企業の業態や邦人人数が異なるのでそれに伴い日本人に求められるものも変わってきます。

華北地区

北京は中国の政治の中心であるため、駐在人事務所が多く置かれていますが日本人の求人が決して多いわけではありません。製造業の比率はやや低く、IT、通信、コンサルティング比率が高いのが特徴です。職種も営業職が半数で事務職、専門職、カスタマーサービスと続きます。次に天津は北京から高速鉄道で30分と華北エリアの工業の中心です。トヨタ自動車を代表に自動車関連メーカーが多く進出し、製造業での技術関連職や自動車関連の営業職の求人が多いことが目立ちます。華北地域の中でも大連は日本との歴史も古く、食品、衣料、雑貨、電子部品など幅広い業種の日系企業が進出しています。日本語が話せる中国人が多いのも大連の特徴で、日本人にとってチャンスが多い都市と言えます。

華東地区

華東地区は日系企業の進出が最も盛んな地域で、中小企業も多く進出しています。ビジネスのためのインフラが最も整備され、中国国内での販売を目的とした小売り、電機メーカー、サービス業などが多いのも特徴です。上海は中国の商業・金融・工業の中心で世界中の著名な企業が中国国内市場を狙うための拠点として競い合っています。日本人への需要は製造業の中でも電子、半導体など高度なものから、それに派生する物流、金融、IT、会計、法律、コンサルティング、人材紹介のような専門業、上海在住の日本人の急増によって在留日本人のための衣食住、娯楽、広告、教育、飲食といった業種まで拡大しています。上海から高速鉄道で至近の蘇州は多くの日系製造業が進出し、杭州もITの都市として名を馳せ給与相場は上海とさほど変わりません。

華南地区

華南地区は中国の経済開放の窓口となった地域で、大企業だけでなく早くから中小企業も進出してきました。コピー機などの事務機器やカメラ、レンズと言った光学機器の企業も多く電子部品産業の生産基地にもなっています。ホンダ、トヨタ、日産など日系自動車メーカーも多く進出し、関連する部品産業も集積しています。製造業関連での営業職や、工場での生産管理、品質管理の職種、新たに工場を立ち上げる際の採用も見受けられます。製造業のニーズが高く、給与相場は他の地域に比べやや高めとなっています。

どの都市を選んだら良いか

中国で働く際に、どの都市を選ぶかということはその後の就職活動に大きく影響します。例えば北京は留学先として人気が高い都市ですが、日本人の求人マーケットはあまり大きくないので仕事の選択肢の幅が小さくなってしまいます。北京に拘る場合は高い中国語能力が必要になります。また製造管理の職務経験を活かしたい人は、華東地区や華南地区の製造業求人が多い地域を選ぶと良いでしょう。都市が持つ特性とそこでの日本人への求人傾向を見ながら自分のスキルや経験がどの都市で最も活かせるかを検討することが成功の秘訣です。

 

【中国で働くには】

 

就労ビザについて

中国で就労ビザを取得するためには①4年制大学卒業、②2年以上の社会経験、が原則必要です。企業はビザがない人を雇用できないので、逆のこの2つの条件を満たしていれ高い専門性や技術力を問われない営業や事務職ではチャレンジできる可能性が高いと言えます。

中国では日本のような社員研修や人事異動での職務ローテーションはなく、OJT(実務上での教育)が基本となるので、企業は即戦力の人材を求めています。OJTが基本ということは、仕事の環境は待ちの姿勢で受け身になるのではなく、自分で主体的に作っていくことが必要です。そうした環境で成長するには、普段の仕事を通じて様々なノウハウを吸収していく姿勢が重要です。ここで活きるのが日本での社会経験で、日本で働いた経験はたとえ中国で関係ない業種業務に付いたとしても決して無駄になりません。
また現地採用の日本人には、時に駐在員とローカルの中国人スタッフの間に入って両者のギャップを取り持つ役目も期待されます。そこでは「中国に対する理解」があることが強みになり、中国人の習慣や考え方、その土地の文化や人々の機微に詳しいことが役割を果たす上で力になっていきます。中国留学経験者や滞在経験者は中国事情を理解していることもあり、スムーズに採用される傾向です。

中国に限らず海外で働く場合にはコミュニケーション能力とストレスに対する耐性が必要です。人とオープンに交わり、仕事や異文化のストレスに負けない人が国際的に活躍できる人です。社内では中国人と一緒に仕事をしていくことになるので、中国の慣習への理解や中国人相手のコミュニケーション力を身につけておく必要があります。また中国では仕事の価値観や進め方も日本と異なることが多く、日本式のやり方ではスムーズに進まないことも多々あります。そうした意味では細かいことをあまり気にしないストレス耐性や環境に合わせて自分を変えられる柔軟性を持ち合わせている人が中国マーケットに向いていると言えるでしょう。

 

 

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中国ビジネス向けコラム-ビジネス成功のために

 

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【中国でのビジネスの成功】

■中国進出でビジネス成功する為の対策とは?国が変われば対応も変わる!

アジア第一位の土地面積を持ち、人口は約14億と言われ、GDP世界第2位の大国「中国」。これまでにも様々な企業が、中国でのビジネスに乗り出し進出してきました。しかし、闇雲に海外進出してもビジネスの成功には至りません。

■日本と中国では売れる商材が異なる?

例えば、”日本で大ヒット商品した商材を中国でも売ってみたい”と考えた企業があるとします。しかし、入念な中国市場の調査や中国のニーズに適した商材なのかなど、事前調査も行わずに海外進出するのは危険です。

何故なら、日本と中国は同じアジア圏で国同士も比較的近い距離ではありますが、日本と中国では文化や為替、考え方が異なるためです。日本国内でも、北海道と沖縄では地域毎に独自の文化、ニーズが異なります。同様に日本で注目を集めた商材だからといって、中国で売れるとは限りません。

また、コスト面を考慮して、中国市場調査の目的で、中国に在住する専門外の一般日本人などにアンケートや意見を求める企業は少なくありません。調査として効果がゼロとは言い切れませんが、得る情報が偏ってしまう可能性があります。

正確なデータを集めたい場合には、専門知識を有した、その土地の専門家に意見を求めることが大切です。そして、売れる見込みがあるのか、需要はあるのかを見極めた上で、中国進出を考えていきましょう。

■信頼できるパートナーが大切

海外ビジネスを成功させる為に、信頼できる海外パートナーは大切です。現地のノウハウやニーズにも詳しく、日本人とは異なる視点からの意見は、ビジネス成功に向けての貴重なものとなるでしょう。

中国人は仲間意識を大切にするため、友達のように仲良くできる信頼関係を築くことが、有力な海外パートナー獲得の一歩となります。しかし、注意が必要なのは、仕事に対する考え方が日本人とは異なる点です。一度、信頼関係が崩れてしまえば、立場に関係なく厳しい態度を取られることが考えられます。

仕事に対する考え方の違いが火種となり、中国でのビジネスに失敗したという企業もあるようです。友好的な関係を続けていく為にも、中国進出によって働く現地の中国人の人達とより良い関係でいる為にも、コミュニケーションはとても重要です。

“英語は話せても中国語は話せない”という人は、日本でも未だに多いのが現状です。中国でのビジネスを真剣に考えるのでしたら、中国語は身に付けることは必須と捉えてください。

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中国ビジネス向けコラム-中国人とのビジネス

 

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【中国人とのビジネス】

■中国進出でビジネスを成功するには?まずは中国という国を知ろう

中国進出を計画している企業は、現在も少なくないでしょう。

中国でビジネスを成功させる為に必要なことは、まずは「中国を知る」ことです。中国の人口は約14億と世界一、約960万㎢と日本の25倍という広大な土地面積を誇り、様々な民族が暮らしています。現在は、世界第二位の経済大国です。広大な土地で多くの文化が入り混じっている為、暮らしている環境や地域、ニーズも異なります。そのため、中国のビジネスを成功させるには、商材をどの客層に売るのかターゲットを明確にしておく必要があります。

■中国人とのビジネス

ビジネスにおける日本人と中国人の大きな違いは、「組織」を重んじる日本人に対し、「個人」を大切にするのが中国人という点にあります。会社の成長の為、チームの為、そして自分自身の為に働く日本人ですが、中国人は「キャリア」や「昇給」を意識します。「この会社の為に」という考えの前に、自分自身が企業に納得できなければ、より自身に合った企業へと転職することもあります。

また、中国はアメリカなどと同様、実力や成果が重要視される国です。そのため、若者がベテランより高給となるケースがあり、その反対のケースもあるようです。この他、中国人は「人脈」を大切にすると言われています。それは、良い企業で働くためには良い人脈が必要である。という考え方があるからのようです。

日本で商材を売ると同じ感覚で安易に中国進出することは、ビジネスの失敗に繋がりかねません。中国そして、中国人の考え方を十分に理解した上で、慎重に進出を計画することが大切です。

また、中国人との人脈を築き上げるうえで中国語を話すことは不可欠です。その国の母国語を話すことができれば「考え」が伝わり、さらに仲間意識の大切にする中国人の信頼を得やすくなることでしょう。

中国でビジネスをお考えの方は、しっかりと中国語を学んでおくことをおすすめします。

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中国ビジネス向けコラム-ビジネスマナー

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

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【中国進出でビジネスに必要なマナーとは!?日本と同じ感覚では失敗する?】

広大な土地面積を持ち、人材・生産スピードなど、生産の拠点として世界から注目されている経済大国「中国」。ビジネスチャンスを中国で掴もうと思案する企業は多くある一方で、チャイナリスクから踏み込めないと悩む企業があるのも事実です。仲間意識が強いと言われる中国人ですが、ビジネス場面では中国独自のマナーがあるようです。

■挨拶時のビジネスマナー

まず、ビジネスシーンではお辞儀から始まる日本に対し、中国では握手をするのが一般的です。ここでポイントとなるのが「右手で握手」をすることです。中国では様々な宗教が信仰されており、「左手は不浄なもの」とされる宗派の方がいます。そのため、最初の第一印象で悪いイメージを与えない為には、右手で握手することを意識しましょう。この際、手袋やグローブを着用していた場合は、手袋を外してからです。また、握手する相手が女性だった場合、女性から握手を求められて断るのはマナー違反になります。さらに、男性から女性に握手を求めることは「ハラスメント」と勘違いされやすく、マナー違反になりますので注意してください。

握手をする際は軽く握り、您好(nín hǎo)と一言添えられるのが理想的な挨拶です。勿論、相手の目を見つつ笑顔で挨拶するところは日本と変わりません。您好は、你好(nǐ hǎo)の敬語となる言葉で、ビジネスシーンを問わずに使えます。

■服装に関するビジネスマナー

日本ではスーツが一般的ですが、中国では一部業界を除き私服でも問題はありません。商談の時などでもカジュアルな服装で大丈夫ですが、商談の場所次第ではドレスコードを意識した服装を求められる場合も考えられるので、念の為に、スーツを1着は用意しておくと安心です。

■食事や時間に関するビジネスマナー

北京や上海のような大都市地域や大企業では近年仕事も超多忙で事情は変わって来ているそうですが、中国の昼の休憩時間は、日本と比べると長めなところが多いです。

大学なども8:00から1限目が始まるのが一般的なのでお昼の休憩では昼寝をする習慣が大多数にあります。

食事を一緒にするということはお互いに相手を理解し、ビジネスに関する商談や相談をする良いチャンスです。日本で仕事や飲み会でごく自然に仕事の話題になるのと同じく、中国でも食事で人間関係を築いていくことがビジネスの上でも重要です。

また、時間に厳しい日本ですが、この点においては中国も変わりありません。中国人は時間にルーズな印象がありますが、やはり大きな仕事をする舞台では時間に関して厳格です。商談や会議に遅れることは信用を損なう原因となり得ます。仮にどうしても間に合わない場合は、事前に連絡をしておくことは、万国共通のビジネスマナーと言えるでしょう。

中国でのビジネスにおいて、日本と同じ感覚では失礼にあたることがあることをおわかり頂けたでしょうか。中国でのマナーを正しく理解し、良い関係を築きたいという真摯な姿勢が、中国ビジネス成功の第一歩と言えそうです。

さらに忘れてはいけないのが、その国の言語で話す。という点です。流暢になるまでとは言いません。少しでも中国語を話せた方が、相手に与える印象も良いものになります。中国でのビジネスをお考えでしたら、中国語の習得も併せて行ってみてはいかがでしょうか。

中国人の考え方と日本人の考え方の違いを明解に説明した本です。こちらを読むと少なからず中国人がなぜそのような行動をするのか理解するkとができます。

『スッキリ中国論 スジの日本、量の中国 (日本語)』 単行本 – 2018/10/18 田中 信彦 (著)

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中国ビジネス向けコラム-チャイナリスクとは

 

“池袋中国語コラム”とは・・・

中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任や出張などビジネス向けの方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国ビジネスでのチャイナリスクとは?失敗しない為に学ぶべきこと】

世界第2位の経済大国、中国。世界中で数多くの企業が中国進出を視野に入れています。すでに中国ビジネスで成功を収める企業がある一方で、進出に難航している企業も少なくないようです。日本と中国は隣国ではあるものの、文化や価値観、考え方は異なります。中国にビジネスで進出するためには、中国についてしっかりと勉強しておくことが必要です。

■チャイナリスクとは

中国に限らず、他国でビジネスをするうえでは、対象国の地域性やニーズ、価値観や国民性など、ビジネス以外の違いによる損失リスクがあります。これを「カントリーリスク」と言いますが、中国でのカントリーリスクのことをチャイナリスク(中国リスク)と表現されます。勿論、日本にもカントリーリスクが存在します。日本でビジネスを行うにしても地震や災害、隣国との外交問題など注視したい点は多くあります。そして、中国でのビジネスには、中国独自の為替や環境など、経済の不安定さによるリスクがあるようです。

■中国を知ろう

ではチャイナリスクとは具体的にどのようなことがあるのでしょうか。まず挙げられるのは「環境問題」です。環境におけるリスクは、中国でのビジネスに少なからず影響を与えます。中国に生産拠点を持ち、日本や他国で販売する商品が、環境問題により商品への信頼を欠くことになれば、ビジネスにおいてもマイナスになることがあり得るのです。

次に挙げられるのは「国民性・人件費」です。世界から企業が中国進出し、広大な地域や豊富な人材を使い、安価で大量生産が行える魅力的な国でした。ですが、中国が急成長したことで人件費や生産コストが上昇し、今後は今までのような価格では大量生産が出来なくなる可能性があります。

さらに、国ごとに文化の違いがあるように、仕事に対する考え方にも違いがあります。日本人の感覚だけを頼りにビジネスをしようとすれば、当然トラブルの元にもなるでしょう。

中国でビジネスを成功させるのは、企業毎のリスクを事前に知り、調査や対策を入念に取り組んだ上で慎重に行う必要があります。そして、リスクを軽減させる為には、現地従業員とのコミュニケーションが不可欠になります。中国語を習得しておけば言葉の壁も無くなりますし、より良い関係を築ける第一歩となるでしょう。

 

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中国ビジネス向けコラム-中国の知的財産権問題

 

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中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任や出張などビジネス向けの方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国の知的財産権問題】

日本人が中国でビジネスをする場合、最低限知っておく必要があるのは知的財産権問題になります。知的財産とは、アイデアや創造物など財産的な価値を持っているものを意味しています。例えば、自分で作詞作曲をした場合には、自分のアイデアを出して作っていますのでこれは知的財産と呼んでよいでしょう。知的財産は、法律で保護されることになっています。もし、自分で作詞作曲した曲をだれかが勝手に利用しそれで商売をしている場合には、知的財産権が侵害されているといえるわけです。このような場合、裁判所に訴えることで作詞作曲をした人は勝てる可能性があるわけです。

では、なぜ中国でビジネスをする場合知的財産権が問題になるのでしょうか。その理由の一つが、中国では様々な日本のブランド名を知的財産として登録しているからです。例えば、日本で有名な青森のリンゴがあった場合、これを中国に持って行って商売をするとき「青森のリンゴ」として商売することはまずできません。なぜかといえば、中国人がすでに現地で「青森のリンゴ」の商標を登録しているからです。それ以外にも、日本で有名な南高梅の梅干しがありますが、これもたいてい中国人が現地で「南高梅」の名前を商品として登録しています。実際に本物でなくても勝手に登録してしまえば日本人が海外に行った時その商品名で商売をすることができません。そうすると、今まで持っていたブランドの価値を発揮することができなくなってしまいます。

一方、中国では青森で育てたリンゴでないにもかかわらず「青森のリンゴ」などといって売り出すことが可能になってしまいます。そうすると、青森のりんごを日本のブランドを知っている人が間違えて購入してしまう可能性もあるでしょう。形ある商品だけでなく、形のないアニメの作品や映画の作品ですらすでに商標登録はされている可能性が高いです。有名なものに関しては、ほぼ登録されているといってよいでしょう。そうすると日本のブランドが使えず商売するときにも一切強みが発揮できないことがわかります。

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中国ビジネス向けコラム-中国の人事・労務の注意点

 

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中国語学習者のための”池袋発”中国語学習に役立つコラムです。中国に関することだけでなく様々な話題を中国語を交えて紹介していきます。このカテゴリーでは、中国赴任や出張などビジネス向けの方にお勧めの情報・ノウハウを提供しています。

【中国の人事・労務の注意点】

中国に進出する日本企業が多くなっている理由の一つに、労働者の賃金が安いことが挙げられます。中国でのビジネスは人件費の節約ができるなどからも日本人経営者がビジネス拠点として選ぶことが多いのです。ただ、異国の地であると同時に日本人とは異なる習慣を持つこと、労務管理は難しさがあるといわれており簡単に考えているとトラブルが起こることがあるため注意をしなければなりません。

近年中国は急速な経済発展を成し遂げており、その反面で地方での労働者の賃金は比較的緩やかに上がる傾向です。都市部では急激な上昇であるのに対して地方での賃金上昇が緩やか、結果的に低賃金でありながらも高物価の状況下での生活を強いられているわけですから、地方で働く労働者は賃金やその他の待遇において改善を求めるケースが多いのです。こうした状況を懸念して、中国政府は2008年に労働契約法やその実施条例・労働争議調停仲裁法などの労働関連法を策定・施行しています。これらの法律の目的は、労働関係法制度の完備をはじめ、労使関係の安定化や労働者の権利を保護することです。

しかし、この労働契約法で定められている疾病療養期間を悪用するなど、仮病で休む労働者も少なくないといいます。そのため、中国でビジネスを行う場合には中国式の労務管理テクニックを把握しておくことが重要な課題になって来るのです。面接の際には履歴書を持参することになりますが、この履歴書にも嘘偽りがあるともいわれており、履歴書の詐称を見抜くための事前調査が必要不可欠です。試用期間中の労働者は労働契約法により保護されているので、試用期間内で解雇(歴任ではないなどの理由)を行うと、その会社は立証責任を負わなければならなくなります。日本企業は人件費を引き下げる目的で現地従業員を最大限に活用するケースが多いのですが、従業員すべてを現地労働者にすると会社の財産を横領することもあれば親戚を雇うなどの不正行為を働くケースが多いため、日本人労働者の導入も必要不可欠です。

 

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中国ビジネス向けコラム-中国の財務の留意点

 

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【中国の財務の留意点】

中国には、日本と異なるビジネスの仕組みや習慣があります。
日本と同じ感覚でビジネスをしていると、法律に違反してしまう可能性もあるので注意が必要です。
現地のルールを守り安全に日本人がビジネスをするためにも、日本との違いを把握しておかなければいけません。

中国と日本のビジネスでは、財務についても大きな違いがあります。
たとえば日本では利息や為替差損益は、営業外損益でくくり営業利益と経常利益に挟みます。
しかし中国では財務費用でくくってから、管理費用と営業費用を並んで配置する決まりです。
ちなみに管理費用とは管理部人件費等、営業費用は営業活動に関わる費用です。
その他にも日本の特別損益が別のところに入っていたりと、中国と日本では損益計算書の書式ですら大きな違いがありますから、混乱する日本人も多くなるでしょう。
中国では日本と異なり営業利益の概念もなく、通常利益のみの表示なのでこの点にも留意しなければいけません。
日本では損益計算書には、損益計算書そのもののほかに複数の資料がセットになっています。
しかし中国の損益計算書は資料がセットになっておらず、作成してもらう必要があるのも留意点と言えるでしょう。
貸借対照表は損益計算書に比べると大きな違いはありませんが、表示方法には差があるのでそれぞれの意味を理解しておかなければいけません。

書類の他に会計処理にも違いはあって、たとえば中国の税務上では仕掛品や半製品の概念がありません。
原材料・仕掛品・半製品・製品の4つに慣れている日本人にとって、この違いは大きなものになります。
税務上の処理も大きく変わってきますから、それぞれの意味を理解して計算しなければいけません。
中国は日本と同じ漢字が使われている国なので、現地の言葉に慣れていない日本人でもある程度の意味は推測できるでしょう。
しかしビジネスの現場では多くの違いがあるので、推測で判断するとビジネスで痛い目に遭うことになりかねません。

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中国ビジネス向けコラム-中国の法務の留意点②

 

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【中国の法務の留意点②】

高まる中国の技術力と世界市場での存在感から国内外共にビジネスがますます活性化しているので、法務に際しても日本人にも馴染み深い世界共通の様相になっていますが、中国は元来法体系が3つに分かれている上に成立する時期により対象が同一であっても、各々規定されている内容に差異があるという点を抑えておくと円滑にビジネスが進められます。
対象が同一でも扱われ方に差異が生じる様子に日本人のビジネスマンが最も気が付きやすいのは、国全体での扱われ方と地方での扱われ方に差異がある様子です。
そのため、地方では中国が示している休暇制度などに則って従業員が働いているのではなく、各地方の休暇制度に則って働いている様子は珍しくありません。
こうした国全体が示している法務と、地域で実際に準拠されている法務で差異が発生している事例が少なくないので中国の地方でビジネスを開始したり、中心部で展開していたビジネスを地方にも拡大させるという場合には、中心部と地方での法の扱われ方の違いに意識しましょう。

このような法の差異に関しては速いペースで解消されてきているので、間もなく全く相互に違いが見られなくなりますが、速いペースで変化していく法律にその都度しっかりと対応していく姿勢も重要です。
中でも独占禁止法については企業結合申告の要求が従来に比較して厳格化されているので、中国にとっては外資系となる日本人が行うビジネスはより一層注意深く精査されます。
そして、中国国内では国民の満足度を高める動きが国レベルで活発化していますし、中国の消費者もさらに品質が高い物やサービスを求めるようになっているので、消費者を守るべく消費者権益保護法が改正されました。
改正された法律により企業は製品やサービスの品質を高めるだけではなく、製品の購入後やサービスの利用後にも十分なアフターサービスを提供する事が定められており、品質やアフターサービスが十分ではない事例ではメディアで取り上げられる対象になる場合もあるため、中国でのビジネスはますます消費者にとってより良いものをお届けする事が重要です。

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